平成31年 年頭のご挨拶

代表取締役社長 二田 哲
代表取締役社長 二田 哲

旧年中は多大なるご支援、ご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
本年は中期経営計画の最終年として、目標の完遂に向けグループの総力を挙げて取り組んで参ります。

明けましておめでとうございます。

まずは当社ロール製品の品質に係る不適切事案により、お客様をはじめとするステークホルダーの皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。ロール部門はもちろん、他の部門も含めて、品質保証体制のレベルアップに全力で取り組むとともに、当社グループの企業理念に立ち返って、「信頼」を何よりも大切にする社風を醸成して参ります。

昨年を振り返りますと、北陸地方の豪雪に始まり、地震や豪雨、台風など記録的な大規模災害の相次いだ一年となりました。被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

経済状況に目を向けますと、日本国内では2020年の東京オリンピック・パラリンピック関連の建設ラッシュがピークを迎え、2025年大阪開催が決まった国際博覧会に向けて、関西を中心にインフラ需要増加への期待が高まっています。

その一方で、世界的な保護貿易主義の台頭により世界経済は分断の危機に直面しています。米国と中国の貿易摩擦は長期化の様相を呈し、当社グループにおきましても、輸出環境の急激な変化への対応を強いられております。

こうした環境の中、原材料価格は高止まりが続いており、当社グループの2018年度の業績は、損益面において厳しい状況にあります。事業環境に左右されず、経常利益100億円を安定して計上できる真の実力をつけることを中期経営目標に掲げていますが、容易に達成できるものではありません。

2019年度は今次中期経営計画の最終年度となります。長期ビジョン「桜(SAKURA)100」の実現に向け、コスト構造の抜本的改革はもとより、新たな施策の検討も含めて、以下の項目を重点的に取り組んで参ります。

信頼の回復
このたびのロール部門の事案は、品質保証体制を含むガバナンスの問題である一方、他方では我々一人ひとりのコンプライアンス意識の問題と考えております。一日も早い信頼回復を目指し、全社を挙げてガバナンスの再構築とコンプライアンス意識の向上を図って参ります。

新しい時代への挑戦
今年は平成最後の年であると同時に、新しい年号の元年でもあります。従来の枠組みを超えて新しいことに積極的に挑戦して参ります。

本年も、当社ならびに当社グループ共々、倍旧のご支援・ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
最後に皆様方のご繁栄とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。