平成29年 年頭のご挨拶

代表取締役社長 河本 隆明
代表取締役社長 河本 隆明

旧年中は多大なるご支援、ご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
本年は、当社グループの中期経営計画2019の2年目として具体化に取り組む年と位置づけグループの総力を挙げて企業価値の向上に努めて参ります。

明けましておめでとうございます。

日本経済は、経済政策に伴う公共事業や雇用・所得環境の改善により回復基調にあり、米国大統領選後の円安・株高の追い風を受けて、緩やかな成長の兆しが見えてきました。国内需要は、都市圏の再開発に伴う建材需要の伸びや、東京オリンピック・パラリンピック関連需要の本格的な高まりなどが期待されます。

世界経済は、米国・トランプ新政権の規制緩和や財政政策による経済成長の加速が期待される一方、各国での保護主義の拡大による悪影響が懸念されます。また、英国の離脱に揺れるEU、景気減速が続く中国の動向など先行きの不透明感は拭えません。

鉄鋼業界におきましては、新興国の成長鈍化等に伴う鋼材需要の停滞および、高水準で推移する中国の鋼材輸出に伴う世界各地域での通商摩擦問題に加え、原材料価格の高騰による生産コストの上昇など、取り巻く環境は依然として厳しい状況です。

このような状況の中、当社におきましては、採算重視の販売活動とコストダウンに努め、本年3月期の業績は減収増益の見通しとなっております。

当社の長期ビジョンとしましては、『強靭な収益構造の確立』と『新しい事業領域への挑戦』、そしてそれらを支える『強固な経営基盤の構築』を3つの基軸として、いかなる事業環境下でも安定的に利益を確保しつつ、持続的に成長していく企業を目指しております。本年は長期ビジョンの実現に向けての着実な布石として、以下の項目を重点に取り組み、グループ一丸となって当社の強みである機動力を発揮し、『ヨドコウブランド』の価値の向上に努めて参ります。

国内事業につきましては、厳しい事業環境の中で勝ち残るために、引き続き、商品・プロセス・サービス面での総合的な品質向上を図り、他社に対する優位性の確保や差別化に取り組みます。また、現状に甘んじることなく更なる進化を追求いたします。そして、産業のグローバル化やIT化などの急速な進展による産業構造変革の時代に適応するために、新規顧客・新たな販売チャネルの開拓、新商品の開発、新事業の開拓など、商品やサービスに限らずあらゆる面で、変化を恐れずに新たな挑戦を続けて参ります。

海外事業につきましては、中国YSS社の早期軌道乗せ、タイPPT社の安定的黒字化に向けて、グループ会社の総力を挙げてバックアップするとともに、台湾SYSCO社とも連携してアジア地域の需要を捕捉して参ります。

事業活動を行う上で、当社グループの事業活動キーワードである「安全」「安心」「環境」「景観」を様々な形で展開し、企業の社会的・倫理的責任を果たすとともに、当社グループとしてのコーポレートガバナンスを更に強化し、ステークホルダーの皆様のご期待にお応えして参ります。

本年も、当社ならびに当社グループ共々、倍旧のご支援・ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
最後に皆様方のご繁栄とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。