2023年(令和5年) 年頭のご挨拶

代表取締役社長 二田 哲
代表取締役社長 二田 哲

旧年中は多大なるご支援、ご高配を賜り厚く御礼申し上げます。本年は、長期ビジョンに掲げる「100年企業への発展」を見据え、更なる企業価値の向上に取り組んでまいります。

明けましておめでとうございます。

昨年の日本経済は、新型コロナウイルスへの対応と経済活動の両立を図るウィズコロナの段階へと移行する中、需要と供給の両面でコロナ危機から回復傾向をたどってきました。その一方で、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化をはじめとする地政学的リスクの高まりや、サプライチェーンの混乱による供給制約、円安の進行などにより、急激に物価が上昇した一年でもありました。
日本を取り巻く状況につきましては、米国など主要先進国ではインフレ抑制のための金融引き締めが景気の下振れリスクとなっており、中国ではゼロコロナ政策の行方が不透明で不動産市場の低迷が景気回復の重荷になるなど、世界経済の減速が懸念されます。
このような状況の中、鉄鋼業界では、国内外の鋼材価格差が拡大し日本の市況が独歩高の様相を呈しており、今後は海外鉄鋼市況の低迷や日本国内への輸入材の流入も想定されるなど、先行きの見通しが困難な状況が続くものと思われます。

当社グループでは、新たな領域への挑戦と様々な環境の変化に順応しながら持続的に成長していく企業を目指して、長期ビジョン「桜(SAKURA)100」を掲げ、その実現に向けて取り組んでまいりました。2023年度から始まる第3次中期経営計画では、当社グループの経営資源を最大限活用し、生産量の最大化と販売量の確保、顧客に信頼される品質の追求、気候変動問題などのサステナビリティ推進に重点的に取り組み、長期ビジョンに掲げる「100年企業への発展」を見据え、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。

本年は以下の項目を重点的に取り組んでまいります。

ものづくり力の底上げ
既存の設備を有効活用すると同時にデジタル技術の活用にも積極的に取り組み、生産効率の向上に努めてまいります。ものづくり企業として、原理原則に立ち返った品質の見直しや生産・製造技術の伝承にも注力いたします。

サステナビリティ課題への取り組み
気候変動問題などのサステナビリティ課題に真摯に取り組み、「2050年カーボンニュートラルの実現」を目指し、「2030年度CO2排出量 2013年度比30%削減」をターゲットとして持続可能な社会の実現に貢献する企業を目指してまいります。また、多様な人材や考え方を活用するため、ダイバーシティの推進にも取り組んでまいります。

新しいことへの挑戦
これまでの固定観念にとらわれることなく、新しい発想を積極的に取り入れて果敢に挑戦を続け、商品やサービスを通じた新しい価値の提供を目指してまいります。

本年も、当社ならびに当社グループ会社共々、倍旧のご支援とご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

最後になりますが、皆様方のご繁栄とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。