2022年(令和4年) 年頭のご挨拶

代表取締役社長 二田 哲
代表取締役社長 二田 哲

旧年中は多大なるご支援、ご高配を賜り厚く御礼申し上げます。本年は、中期経営計画の最終年として、計画の完遂に向けグループの総力を挙げて取り組んで参ります。

明けましておめでとうございます。

昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し社会や経済が停滞するなかで、様々なものごとが急加速する一年でありました。世界各地でロックダウン(都市封鎖)が行われ、また、異常気象が多発したこともあり、サプライチェーンは混乱と停滞に陥りました。一方で、ワクチン接種の普及によりコロナ禍の影響をいち早く脱した国や地域では経済活動が急速に回復したことから、供給不足と急激な価格上昇が引き起こされました。半導体不足や資源・エネルギー価格の高騰は今後の世界経済の大きなリスク要因となっております。
鉄鋼業界におきましても、需給バランスが大きく崩れたことにより鋼材価格が急騰し、当社を取り巻く事業環境はかつて経験したことがないようなスピードで変化しました。

当社グループでは、急速に変化する事業環境に順応すべく長期ビジョンとして「桜(SAKURA)100」を掲げ、実現するための変革に取り組んでおります。昨年は、全国営業所を再編しブロック制を導入したほか、ICTとサステナビリティの推進に向けた組織改革を実施しました。また、生産体制につきましては、福井ヨドコウ㈱の新工場が本格的に稼働を開始し、小型物置「エスモ」の生産がはじまりました。今秋には大型エクステリア商品の一部につきましても生産移管を予定しており、生産とデリバリーの効率化・迅速化に向け、グループ間での緊密かつスピーディーな連携を図ってまいります。
また、昨年はJリーグ「セレッソ大阪」のトップパートナーとなり、本拠地である長居球技場を新たに「ヨドコウ桜スタジアム」と命名させていただきました。引き続き、地域貢献に取り組むと共に、企業価値向上を目指しブランド力強化に向けた取り組みも進めてまいりたいと考えております。

本年は「淀川製鋼グループ中期経営計画2022」の最終年度を迎える重要な一年となります。計画の完遂に向けグループの総力を挙げて取り組んでまいります。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、今まで以上に不確実で複雑さを増した「VUCA時代」が到来しております。このような状況をやみくもに恐れることなく、むしろ健全な危機感を出発点として、スピード感を持って新しい取組みにも挑戦してまいります。
※ VUCA(ブーカ): Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べた現代の時代状況を表す言葉。

具体的には以下の項目を重点的に取り組んでまいります。

事業活動を通した信頼の醸成
ステークホルダーの皆様からの信頼や期待に応えるべく、ものづくりの基本である製品の「質」はもちろんのこと、企業としての「質」を追求してまいります。

ICTを活用した業務プロセスの再構築
単にアナログをデジタルに置き換えるのではなく、業務における「人と人」、「人とシステム」のコミュニケーションのあり方を見直し、社内外のリソースを活用し、業務プロセスを再構築してまいります。

固定観念にとらわれない新しい発想
今までの固定観念を捨て「ヨドコウはこういう会社でもある。こういうやり方もできる。」という発想で、商品やサービスを通じた新しい価値の提供を目指してまいります。

本年も、当社ならびに当社グループ会社共々、倍旧のご支援とご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
最後になりますが、皆様方のご繁栄とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。