平成27年 年頭のご挨拶

代表取締役社長 河本 隆明
代表取締役社長 河本 隆明

旧年中は多大なるご支援、ご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
当社は、本年1月30日で創立80周年となります。
これもひとえに皆様のご支援・ご愛顧の賜物と、重ねて御礼申し上げます。
改めて原点に立ち帰り、企業理念である「社会から信頼され、必要とされる存在価値のある企業」を目指して参ります。

明けましておめでとうございます。

昨年の我が国経済は、政府のデフレ対策により円安・株高が進行し、輸出型企業を中心に業績が向上するなど、全体としては緩やかな回復基調にありました。しかしながら、消費増税による駆け込み需要の反動や天候不順などにより落ち込んだ個人消費は回復力が弱く、景気の先行きには不透明感が残っています。

世界経済は、米国は内需を中心に堅調に推移していますが欧州は停滞感を強め、一部の新興国では成長が鈍化し、中国では設備過剰や不動産バブル問題などで減速傾向が強まっています。

鉄鋼業界におきましては、景気の不透明感により鉄鋼需要が伸び悩む中、中国材などの安価な輸入材が、依然として国内外の市場に高水準で流入し、価格競争は一層激しくなっています。

このような状況の中、当社におきましては、積極的な販売と地道なコストダウン、鋼板関連商品の価格改定に取り組んでおりますが、原材料・副原料価格の高止まりやエネルギーコストの上昇などにより、本年3月期の業績は増収減益の見通しとなっております。

本年は、国内事業につきましては、当社の強みである「地域・顧客密着営業」を強化すると共に、総合的な品質の向上により他社との差別化を図り、収益性の改善に取り組んで参ります。そのため、生産・販売プロセスや物流システムなどを見直し、商品自体の品質に加え、価格や納期、サービスなど、ハード・ソフト両面での質の向上に努めます。また、生産部門だけではなく、営業部門や管理部門も含め、全社をあげて抜本的なコストダウンに取り組んで参ります。

海外事業におきましては、一昨年に稼働を開始したYSS社(中国)とPPT社(タイ)の表面処理鋼板事業の一日も早い軌道乗せが最大の課題であり、当社グループの総力をあげて取り組んで参ります。また、中国・台湾・タイの関係会社で展開している鋼板事業と建材事業では、各社の強みを活かして協働することで、アジア地域での需要を捕捉し事業の拡大を図って参ります。

創立80周年となる本年は、次のステップへの新たなスタートともなります。

事業環境が大きく変動する中、企業理念はもとより、当社の伝統である「自主自立」の精神、そして事業キーワードである「安全」「安心」「環境」「景観」を改めて見つめ直し、グループ一丸となって企業価値の向上に取組んで参ります。

本年も、当社ならびに当社グループ会社共々、倍旧のご支援・ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

最後に、皆様方のご繁栄とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。