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地震対策
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地震は、海溝型と活断層型の2つのタイプに大きく分けられます。
海溝型地震の起こる仕組み
海溝型地震は、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み続けており、ひずみが限界に達し大陸プレートが跳ね上がって発生する地震です。
海溝型地震の特徴
- 揺れている時間が長い(1分以上)
- 津波が襲ってくる可能性が高い
- 数十年から100年程度の間隔で発生する
- 海側のプレートが年数cmの割合で陸側のプレートの方へ移動し、その下へ潜り込む。
- 陸側のプレートの先端部が引きずり込まれ、ひずみが蓄積する。
- ひずみがその限界に達した時、陸側のプレートが跳ね上がり、地震が発生する。その際、津波が発生する場合がある。
出典:内閣府ホームページ 我が国で発生する地震 http://www.bousai.go.jp/jishin/pdf/hassei-jishin.pdf
日本の太平洋岸の海底で、海洋(太平洋、フィリピン海)プレートが大陸側の(ユーラシア、北米)プレートの下に沈み込んでおり、これらプレートの境界において陸側プレートの先端が跳ね上がることによってマグニチュード8クラスの海溝型地震が発生すると考えられています。
※図中の矢印は、陸側のプレートに対する各プレートの相対運動
※日本海東縁部(図中の点線)に沿って、プレート境界があるとする説がある
出典:内閣府ホームページ 我が国で発生する地震
http://www.bousai.go.jp/jishin/pdf/hassei-jishin.pdf
活断層型地震
陸地の近くで活断層がずれて起こる地震。兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)がその代表例。
活断層型地震の特徴
- 揺れている時間が短い(10秒から数十秒)
- 震源が浅いため、断層の近くでは揺れが非常に激しい
- 千年から1万年程度の間隔で発生する
今後発生が懸念される巨大地震の被害想定
南海トラフ巨大地震
内閣府は、南海トラフ巨大地震対策について、「避難者は最大950万人にのぼり、半数程度しか避難施設に入れない」との想定に基づく最終報告を発表しました。自宅を失った人や高齢者らを優先し、被災が比較的軽い人に帰宅を促す「トリアージ」(選別)が必要とされています。さらに「発生直後は行政の支援は遅れる」ことを前提に、各家庭に食料や飲料など、一週間分以上の備蓄を呼びかけています。
南海トラフ巨大震度の最大値の分布図(強震波形4ケースと経験的手法による)
出典:内閣府ホームページ 南海トラフの巨大地震による津波高・震度分布等
http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/taisaku/pdf/1_1.pdf
首都直下地震
都心南部直下地震(フィリピンプレート内)の震度分布
出典:内閣府ホームページ 首都直下地震の被害想定と対策について(最終報告)
【別添資料4】~首都直下のM7クラスの地震及び相模トラフ沿いのM8クラスの地震等に関する図表集~
http://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/taisaku_wg/pdf/syuto_wg_siryo04.pdf
事前に備えておくこと
家族での防災会議
- 発生の時間帯や在宅者など様々なケースを想定し、話し合っておきましょう。
- 次のような事を相談しておくと良いでしょう。
①家の中でどこが一番安全か
②避難場所や避難経路
③非常持出し袋の置き場所 - 住所、氏名、連絡先、血液型などを記載した避難カードを準備しましょう。
家族との連絡方法の確認
- 家族が離れ離れで被災した場合、自分の身の安全が確保できたら、次は家族の安否を確認しましょう。
- 公衆電話などから利用できる「災害伝言ダイヤル171」や、携帯電話の「災害用伝言板」などのサービスの活用方法を確認しておきましょう。
自宅の脱出ルートを考える
- 玄関が開かない場合などが考えられますので、自宅から屋外への避難は複数の経路を考えておきましょう。
- 脱出通路に障害となるものを置かないようにしましょう。
- 就寝中に地震が発生する場合もあるため、懐中電灯やスリッパなどを用意しておきましょう。
- 2階などからの脱出用に避難はしごなどを準備しておきましょう。
避難路を確認する
- 地震時は、自宅から避難所までの経路に普段と違い通行できない場合があることを知っておきましょう。
- 事前に歩いてみるなどして、安全なルートを確認しておきましょう。
- 具体的に自宅から避難所までの地図を描き、危険個所や役立つ情報を書き込むなどしておきましょう。
備蓄品を備える
- 目安として最低限3日間程度の水や食料品は備蓄しましょう。
- 家族構成や地域によって必要なものは異なります。自分たちにとって本当に必要なものを考えて準備しましょう。
- 消費期限などを定期的にチェックし、必要に応じて入れ替えましょう。
非常持出品を準備する
- 非常持出品は、備蓄品のなかから避難生活に必要なものを選ぶのが良いでしょう。備蓄品にない場合は、必要に応じて準備しておきましょう。
- すぐに持ち出せるように、玄関や寝室に置いておきましょう。背負える袋などに入れておくと、持ち出し時に両手が使えて便利です。
火災に備える
- 地震発生時間帯や季節、場所などによって出火の危険性は異なります。様々な状況を想定して出火を防ぎましょう。
- 消火器の使い方を理解し、いざという時に使いやすい場所に備えておきましょう。
- 消火器には有効期限があるため、定期的に確認しておきましょう。
電気機器の出火を防ぐ
- 花瓶や水槽などの水の入ったものを、電気製品の傍におかないようにしましょう。(コンセントに水がかかると発火の恐れ)
- 電気が復旧したときに、転倒したままの電気機器が作動して発火することがあります。また、落ちたブレーカーを再度投入する場合も、器具の転倒やガス漏れを確認してから戻すよう注意しましょう。
ガス機器の出火を防ぐ
- 揺れを感じて自動的にガスの供給を停止するガス漏れ遮断器がほとんどの家庭に設置されています。その特性や使い方をよく理解しておきましょう。
- ガスコンロ周辺の棚などから燃えやすいものが落ちてこないようにしておきましょう。
石油機器の出火を防ぐ
- 石油ストーブの傍には洗濯物やカーテンなど、燃え移りやすいものを近付けないようにしましょう。
耐震診断を受ける
- 昭和56年以前に建てられた建物は、古い耐震基準で建てられているため、耐震診断を受けましょう。
- 地方自治体によっては耐震診断を無料で受けられたり、費用の補助を受けられる場合がありますので、お住まいの地方公共団体に問い合わせてみましょう。
耐震補強を行う
- 耐震補強には次のようなものがあります。
①基礎の打ち増しなどによる補強
②構造用合板や筋交いなどによる壁面の補強
③沿柱など建物の外側からの補強
④筋交いなどの補強
⑤ベランダなど「はね出し部」の補強
⑥屋根の軽量化
⑦柱の増設
⑧柱や梁などの交換、金具補強 - 地方自治体によっては耐震補強費用の補助を受けられる場合がありますので、お住まいの地方公共団体に問い合わせてみましょう。
ブロック塀・石塀の撤去
- ブロック塀にも基準があり、基準を満たしていないものは大変危険です。また石塀は石と石を結んで補強することが難しいので充分な注意が必要です。
- 専門家の診断を受け、必要に応じて撤去するか、補強をしましょう。
また、そのような塀を生垣に変えることも有効です。 - 地方公共団体によっては、撤去や補強費用の補助を受けられる場合がありますので、お住まいの地方公共団体に問い合わせてみましょう。
家具の転倒を防止
- タンスや棚はL型金具などで壁の桟や柱に固定しましょう。
- 引き出しや観音開きの扉にはストッパーなどを取り付け、中身が飛び出さないようにしておきましょう。
- 扉がガラスの場合はガラス飛散防止フィルムを貼りましょう。
- 壁や家具の種類によって適切な固定方法が異なります。自分の家や家具などにあった方法を選びましょう。
- 地方自治体によっては、家具転倒防止器具の取り付けを無料で実施していたり、費用の補助を受けられる場合がありますので、お住まいの地方公共団体に問い合わせてみましょう。
家電などの転倒・落下防止
- 台にテレビやパソコンを載せている場合は、金具や耐震シートなどで本体と台を固定し、L型金具などで桟や柱に固定しておきましょう。
- 吊り下げ式の照明器具は複数のチェーンを使い数カ所に留め、固定しましょう。
- 蛍光灯や電球は、割れても飛び散りにくい飛散防止が施されたものに取り替えましょう。
家具の配置を工夫する
- 寝室や子供・高齢者の部屋、出入り口付近にはできるだけ背の高い家具は置かないようにしましょう。
- 就寝位置を家具から離したり、転倒しにくい側方とするといった方法も考えられます。
- 重量のある家電製品はできるだけ低い位置に置くようにしましょう。
出典:消防庁「防災マニュアル」・地震が起きる前に
http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/pre/preparation010.html
地震から身を守る
家の中にいる場合
- 地震で揺れている時間は、大きな地震の場合、数分間続くことがあります。揺れを感じたら、丈夫な机やテーブルの下に潜るなどして頭を守ります。
- 地震の後で最も怖いのはやはり火災。揺れがおさまったらすぐに火の始末をしましょう。大きく揺れている最中に無理をして火を消そうとすると大やけどをする場合があるため注意しましょう。また、もし周りのものに火がついてしまっても、小さいうちならば落ち着いて消火しましょう。
- あわてて外に飛び出さないようにしましょう。屋根瓦や看板が落ちてきてケガをする危険性があります。また、裸足だとガラスなどの破片が足に刺さったりしてとても危険です。
- 揺れがおさまったら、ドアを開けて出口を確保しましょう。動くときは家の中でもスリッパなどをはきましょう。
- 避難するときは、徒歩で必ず靴を履き、ヘルメットや防災頭巾をかぶりましょう。また、持ち物は非常持ち出し品など、必要最小限のものにしましょう。
- 正しい情報を入手しましょう。災害現場の混乱状態では、いろいろな噂やデマが生まれ、それによって人が傷ついたり、被害を更に悲惨なものにしてしまうことがあります。ラジオなどから発表される信頼できる情報を頼りに、落ち着いて行動しましょう。
外にいる場合
- 狭い路地や塀際には、瓦などが落ちてきたり、ブロック塀やコンクリート塀が倒れてくる危険性があるので、近寄らないようにしましょう。切れたりぶら下がったりした電線も危険なので、注意が必要です。
- 余震に注意しましょう。大きな地震が発生すると、その後長く余震が続く場合があります。余震はかなり大きな揺れになることもあるため、崩れかけた建物の下に近付かないなど、注意が必要です。
- 崖や川べりは地盤の緩みで崩れやすくなっている場合があるため注意しましょう。山崩れやがけ崩れにも十分な注意が必要です。海や川(河口部)のそばにいるときは、津浪の恐れがあるため、急いで高いところに逃げましょう。
- 電車に乗っているとき、デパート、映画館などでは、係員の指示に従い行動しましょう。
出典:消防庁ホームページ 私の防災サバイバル手帳
http://www.fdma.go.jp/html/life/survival/pdf/h26/survival2603_index.pdf