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雪害対策
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凍上のメカニズム
- 地表の温度が氷点下まで下がると凍結面に土中の水分が集まって霜柱状の氷となります。この氷は上の土の重みによって垂直方向にはあまり成長できず、主に水平方向に成長しレンズ型の結晶となります。
(アイスレンズと呼ばれる。)
- 氷は水のときと比べて体積が約9%膨張します。このアイスレンズが何層にも生成すると地面を隆起させ、土の粒子の大きさや、温度などの気象条件によっては家屋や鉄道をも持ち上げる場合があります。
大雪のメカニズム
大雪(山雪型)となる気圧配置の例
山雪型の大雪は、気圧配置が西高東低の冬型(等圧線は縦縞)となり、上空約5,000mの寒気の中心が日本海北部や北日本にある場合に発生します。このような条件の場合、強い北西の季節風が日本列島の高い山々に吹き付け、山の風上側に積乱雲が発達し、大雪となります。
出典:松江地方気象台ホームページ 大雪の概念図(山雪型)
http://www.jma-net.go.jp/matsue/chisiki/column/cloud/winter.html
大雪(里雪型)となる気圧配置の例
里雪型の場合は、等圧線が日本海で袋状になり、日本海の中・南部に上空約5,000mの寒気の中心が入ります。このため大気の状態が不安定となり、海沿いを中心に積乱雲が発達したり、日本海で発生した小低気圧が上陸して、平野部を中心に大雪をもたらします。
出典:松江地方気象台ホームページ 大雪の概念図(里雪型)
http://www.jma-net.go.jp/matsue/chisiki/column/cloud/winter.html
大雪による災害
雪のもたらす災害には以下のようなものがあります。
積雪害 | 鉄道や道路に雪が積もり交通障害をもたらす。また、交通障害に伴い生活・企業活動に影響を及ぼす。農作物への被害など。 |
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風雪害 | 吹雪によって視界が悪くなり、交通障害や事故をもたらす。 |
雪圧害 | 積もった雪の重みで家屋・施設が倒壊したり、果樹などの枝が折れて損傷する被害。 |
雪崩害 | 斜面の雪の一部が崩落してもたらされる災害。 |
着雪害 | 湿った雪が送電線等に付着して、その重みで断線したり、鉄塔や電柱などが倒壊する被害。 また樹木等にも湿った雪が付着して、その重みで枝が折れて損傷する被害。 |
出典:松江地方気象台ホームページ 雪のもたらす災害
http://www.jma-net.go.jp/matsue/chisiki/column/cloud/winter.html
雪は降っている時に、また積もった状態で、更にはそれが動くあるいは融けることによって、いろいろな障害や被害をもたらします。降雪時に強風が伴うと交通障害を中心とした風雪害が生じます。また、送電線等への着氷・着雪は、電力障害とそれに伴う広範な社会的影響を引き起こします。 深い積雪は道路・鉄道の交通障害、建物倒壊、集落孤立、落雪被害、除排雪に伴う二次災害、樹木損傷などをもたらします。融雪は河川の流量を増大させて融雪洪水を引き起こします。また、融雪水が地下に浸透して、地滑りの滑動を再開させることもあります。
除雪中の事故の発生
除雪中に多くの事故が発生しています。
記録的な大雪にみまわれた「平成18年豪雪」の際には、152名もの方が亡くなられました。
その約4分の3は除雪作業中の事故が原因でした。
降雪量がそれほど多くない年でも、除雪作業中の事故で多くの死者・負傷者が発生しており、
除雪作業の際には安全への十分な注意が必要です。
出典:内閣府パンフレット「みんなで減災」雪害への備え
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/gensai/pdf/minna_web2010_06.pdf
除雪中の事故を防ぐための10か条
除雪の際には以下の点に注意!!
- ①作業は家族、隣近所にも声かけて2人以上で!
- ②低い屋根でも油断は禁物!
- ③建物のまわりに雪を残して雪下ろし!
- ④作業開始直後と疲れたころは特に要注意!
- ⑤晴れの日ほど要注意、屋根の雪がゆるんでる!
- ⑥忘れずに!命綱とヘルメット
- ⑦はしごの固定を忘れずに!
- ⑧除雪道具はこまめに手入れ、点検を!
- ⑨エンジンを切ってから!除雪機の雪詰まりの取り除き
- ⑩携帯電話の携行を忘れずに!
出典:内閣府パンフレット「みんなで減災」雪害への備え
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/gensai/pdf/minna_web2010_06.pdf