施工例尼崎鉄工団地協同組合
太陽光発電を導入

尼崎鉄工団地協同組合 太陽光発電を導入

商品名ヨドファインソーラー・ヨドカーポ(KFCA5450型)

環境保全活動の一環として太陽光発電を導入

阪神工業地帯の中心部・兵庫県尼崎市臨海地域を拠点に現在、鉄鋼関連24社が協業化を促進する尼崎鉄工団地協同組合。
2014年夏、同組合事務所の屋根と共同駐車場へ太陽光パネルの設置工事を行いました。

軽量太陽光パネルで実現した事務所屋根への設置

尼崎鉄工団地協同組合 理事長 西村 善明(にしむら よしあき)様

尼崎鉄工団地協同組合
理事長
西村 善明(にしむら よしあき)様

阪神工業地帯に位置する尼崎市は、工場の煤煙による大気汚染や自動車の排気ガス・騒音など、高度経済成長期を通じて深刻な公害問題を経験しました。そのような〝公害のまち"のイメージを払拭するため、兵庫県では「尼崎21世紀の森構想(※1)」を策定し、環境再生を目指す取り組みを進めています。これを受け、近年普及が進んでいる太陽光発電を鉄工団地に導入することで、CO2削減や地域のイメージアップに貢献できればと考えました。
最初に検討したのは、当組合の事務所の屋根への太陽光パネル設置でした。ところが建物が築40年と老朽化していたため、一般的な太陽光パネルでは建物への負担が大きすぎて設置できないことが判りました。一度は諦めかけていたところ、ヨドコウさんから軽量太陽光パネルをご提案頂きました。この商品は、建物にかかる重量負担が少なく、高い耐久性を備えていることから採用を決め、事務所の屋根に念願の太陽光パネルを設置することができました。
ヨドコウさんは建材メーカーとして、商品はもちろん、施工技術が高いことも知っていたため、老朽化した事務所への設置工事も安心してお任せできました。また太陽光パネル設置にあたり、建物のメンテナンスを兼ねて屋根の塗装も一緒にご提案頂いたことで事務所の美観も向上し、大変満足しています。

事務所屋根には軽量太陽光パネルを採用
事務所屋根には軽量太陽光パネルを採用

(※1) 兵庫県が平成14年より進めている環境保全・再生プロジェクト。国道43号以南の1,000haを対象に「森と水と人が共生する環境創造のまち」を目指す。

芝へ配慮しながらカーポートを利用したソーラーパーキング。

さらに設置容量を増やすため、団地内にある共同駐車場の活用も検討。当初、駐車スペース以外の敷地に架台を置き、パネルを設置する案もありましたが、駐車場は全面、市の緑化施策で芝生化しているため、設置にあたっては芝への配慮が必要でした。どのように設置すれば芝への日当りと発電効率を両立できるか、ヨドコウさんと検討を重ねた結果、カーポートの上に太陽光パネルを設置するという案を採用しました。
これにより、芝生の成長を妨げることなく、駐車スペースを有効活用しながら駐車場を発電場として利用することが可能になりました。また太陽光パネルが敷地をふさがないため、敷地内の開放感も維持できています。
おかげ様で、組合員様からもご好評頂くと共に、鉄工団地の環境への取り組みの一つとしてアピールできる良い例となりました。このように太陽光発電の設置が実現したのは、設置が難しい状況でも私達が求める条件を理解し、形にしてくださったヨドコウさんの商品力・技術力の賜物だと思います。

  • 芝生上に建つヨドカーポ
    芝生上に建つヨドカーポ
  • 176枚の太陽光パネルを設置(共同駐車場)
    176枚の太陽光パネルを設置(共同駐車場)

屋根工事で培った技術力を駆使し難しい設置条件に対応。

株式会社淀川製鋼所 営業本部 製造・開発部 太陽光発電グループ 主任 林 順太(はやし じゅんた)

株式会社淀川製鋼所
営業本部 製造・開発部
太陽光発電グループ 主任
林 順太(はやし じゅんた)

事務所の屋根への太陽光パネル設置では、建物の老朽化により重量のある通常の太陽光パネルでは対応できない状況でした。そのため重量の大半を占める表面ガラスを、強度を保ったまま約4分の1の薄さにした軽量太陽光パネルを採用しました。施工については、屋根の上に設置する場合、屋根上に突出するボルト(剣先ボルト)を利用して架台レールを取り付け、その架台にパネルを固定していきます。しかし、通常3mほどのボルト間隔が今回の場合は6mと、架台レールを取り付ける間隔が長かったため、架台レールのたわみを考慮し、形状や板厚を変えた、より強度を高めた仕様で対応しました。

また、芝生化された駐車場への対策として、当社では初の試みとなるヨドカーポと太陽光パネルをセットでご提案。芝への日当たりを最大限確保するために、カーポートの高さを強度上可能な限り高くし、特注対応としました。

当案件は、共同提案を行った尼崎電機(株)が電気工事を、当社関連会社であるヨドコウ興産(株)がカーポートの材料販売及び工事を行いました。

近年、太陽光発電における固定価格買取制度(※2)の買取単価は下落傾向にあり、今後は大規模ソーラーから中・小規模ソーラーへと市場が変化していくと考えています。今回の経験を活かし、今後は当社エクステリア商品と太陽光発電のセット提案にも注力していきたいと考えています。


*所属・役職等は取材当時のものです。

  • 太陽光パネル設置に利用した剣先ボルト
    太陽光パネル設置に利用した剣先ボルト
  • 架台レールの取り付け工事
    架台レールの取り付け工事

(※2) 再生可能エネルギーで発電された電力の全量を電力会社などが買い取る制度。大型建築など、10kW以上の太陽光発電設備を設置する場合に適用される。

尼崎鉄工団地協同組合の環境への取り組み(一例)

尼みつ

「尼崎21世紀の森構想」の取り組みにより、尼崎臨海地域周辺には花と緑が増えつつあります。当組合でもその一環として、2010年より屋上を利用して養蜂を始めました。蜂が受粉の手助けになり花や緑がさらに増えることを目指しています。またMade in Amagasakiの蜂蜜で、尼崎市のブランド力向上にも貢献しています。

採取した蜂蜜は「尼みつ」として商品化。巣箱は現在9箱。昨年度は約290kgの蜂蜜を採取。
採取した蜂蜜は「尼みつ」として商品化。
巣箱は現在9箱。昨年度は約290kgの蜂蜜を採取。

シャッターペインティング

地域の学校と協力し、無機質だった工場のシャッターにペインティングを行いました。製造業の暗いイメージを払拭し、工業地帯やものづくり企業のイメージアップを目指しています。

尼崎電機(株)の工場シャッター
尼崎電機(株)の工場シャッター

尼崎鉄工団地協同組合

施主 尼崎鉄工団地協同組合
(兵庫県指定工業団地)
所在地 兵庫県尼崎市東海岸町1番地-63
施工期間 2014年7月~9月
設置容量 104.28kW
ヨドファインソーラー仕様
  • <事務所屋根>軽量太陽光パネル: 225W/264枚(6.5kg/㎡)
  • <共同駐車場>一般太陽光パネル: 255W/176枚(11.4kg/㎡)
ヨドカーポ仕様 KFCA5450型 4連棟×4(計16棟)
 ※全高600mmアップの特注仕様
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