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この坂を登り、建物の外観を鑑賞しながら、敷地内南端の玄関へどうぞ。お着きになったらまずは吹き抜けの開口部=車寄せに立って南側バルコニーのほうを眺めてください。眼前の景色がスッと切り取られ、鮮やかに目に飛び込んできます。周囲の壁や柱が額縁の役割を果たし、風景画を見ているようなひとときが過ごせますよ。このように、外部の自然を巧みに取り込んだ空間構成は、ライト建築の醍醐味です。さらに、玄関車寄せ付近は、洞察力や想像力を働かせて、「心で見る」と素晴らしさが増幅される箇所とも言えます。例えば、建物全体の大きさの割に間口の狭い玄関口は、茶室特有の小さな出入口=にじり口を連想させます。また、玄関先にある石の水盤にちょろちょろと水が湧き出す光景を思い描くと、茶室前の手水鉢にも見えてくるから不思議ですね。こうした和の趣向は、日本の伝統的建築からヒントを得たのかもしれません。
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