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[第1話] RC建築として最初の重要文化財
   
 

兵庫県芦屋川沿いの小高い丘の緑の中に建つ瀟洒な住宅ーこの建物こそ巨匠ライトが日本に残した貴重な作品「ヨドコウ迎賓館」です。
この建物は大正4年からライトが旧帝国ホテル設計のために来日していた時、山邑家の別邸として設計されたものです。
彼自身は大正11年に帰国しましたが、 弟子の遠藤新や南信らによって実建築が行われ、大正12年に着工、翌年2月には上棟式を迎えました。
完成後は山邑家の別邸として使われていました。
昭和22年、社長公邸を探していたヨドコウがこの建物を購入。また後年は独身寮としても使用してきました。
昭和49年5月、ライト建築の創建当初の姿を残す文化遺産として、RC造の建物として初めて重要文化財の指定を受けたのです。

   
ライト建築作品中の異色の傑作
 
来日当時、ライトはすでに米国では少壮の住宅建築作家としての地位を築いていました。
自然と一体となるような建築様式の「草原住宅」を数多く手懸けており、日本での住宅作品もこれをもとにしたもので、自由学園や旧帝国ホテルなどもその代表的な作品といわれています。
しかし迎賓館はこのスタイルとは異なり、避暑を目的とした希少なRC造の住宅なのです。
ライト全業績の中でもこの迎賓館が異色の傑作と評される所以はここにあります。
   
半世紀の歳月と震災を超えて
 
堅牢なRC造の迎賓館もやはり老朽化による破損から免れることはできず、昭和60年から3年をかけて抜本的な修復が行われました。しかし平成7年1月17日、阪神淡路大震災によってライトの貴重な建物も被害を受けました。
平成7年度からはじまった前例のないRC造文化財の修復という難工事は、多くの関係者の努力と協力のもと3年余を経て竣工。巨匠の手懸けた建築作品は再び私たちの前にその美しい姿を現すことになったのです。


※本稿はヨドコウ迎賓館の保存修復を監理されている(財)建築研究会の平田文孝先生のご教示をいただき淀川製鋼所が作成したものです。

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