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国指定重要文化財
フランク・ロイド・ライト設計
大阪産業大学大学院 工学研究科
環境デザイン専攻 加藤研究室
 
加藤研究室の皆様と制作されたヨドコウ迎賓館の石膏模型
(1m40cm×1m40cm)




環境デザインの視点から、ヨドコウ迎賓館にアプローチ
20世紀屈指の建築家であり、家具などのデザインでも名高いライトが日本に遺したヨドコウ迎賓館には、建築やデザインを専攻される学生の方も大勢ご来館いただいています。こうした中から今号では、大阪産業大学大学院 工学研究科※1環境デザイン専攻 加藤研究室の皆様をご紹介します。学生の皆様が最初に来館されたのは3年前、授業の一環だったそうです。そして、昨年春に大学院へ進まれ、加藤教授のご指導のもと、ヨドコウ迎賓館を研究テーマとして選択。この1年間に数回訪れ、環境デザインの視点から建物及び周辺の調査・分析を実施。模型などの制作と併せて、活用計画案をまとめられました。そこで、加藤教授にヨドコウ迎賓館を研究テーマとして提示された理由をお伺いすると共に、学生の皆様には第一印象や研究を通して発見したこと、さらには提案したいことなどを語っていただきました。
※1 環境デザイン:地域の景観をはじめ建築・住居・インテリアなど、
  人をとりまく空間の快適性を幅広く追求・創造する分野

加藤 邦男 教授
大阪産業大学 工学部
環境デザイン学科
(工学博士 京都大学名誉教授)
現地調査や模型制作をベースに、学生達がライト作品を体感

私自身、阪神淡路大震災後の調査に直接的に関わったことから、ヨドコウ迎賓館の存在価値を再認識していました。そして、次代の環境デザインを担う学生達にも、「自然との共存」を目指したライトの先見性を体感してほしいと思ったのです。同時に、「芦屋市のシンボル的文化財」としての活用法を提案できればと考えました。作業するに当たっては、「作品を楽しむこと」「初心に還ること」を原点とし、現地調査や建物及び周辺の石膏模型の制作をベースに、分析・計画してもらいました。学生達の受けた感動やモノづくりにかけたエネルギーは、今後の研究や将来の仕事にきっと役立つと信じています。

ライトは、環境デザインの
先駆者であることを実感


◆水上 義雄 さん
初めて訪問した時は、装飾の多さに気をとられ、正直言ってゴテッとしているなと思いました。でも、自分たちの手で模型をつくり、景観という大きな視野でとらえていくと、土地と建物の一体化や周辺環境との調和を目指したライトの意図がわかり、装飾はこれを補助する役割を果たしているのだと理解できました。こうした観点から、ライトは環境デザインの先駆者であることを実感しました。
イメージをかきたてられ、
癒されるライトの空間構成


◆三上 智子 さん
ライトの空間構成に、イメージをかきたてられました。例えば4階バルコニーの煙突越しに見える空や、3階和室西側廊下の木漏れ日の演出など、何気なく見過ごしてしまいがちな自然の美しさや時の移ろいの繊細さを、この建物の中に入ることによって気づかせてくれるのです。ライトの仕掛けにハマッているのかもしれませんが、私の心の中にある原風景に出会えたようで、とても癒されます。
文化的シンボルとして、
音楽や演劇の場にも活用


◆石橋 和也 さん
芦屋市の文化的シンボルとして、ヨドコウ迎賓館の活用法を広げることが必要だと思います。館内見学や夜間のライトアップに加え、敷地を野外劇場として開放できればと考えました。自然と建物を舞台装置とし、これらをバックに音楽や演劇を行なってはどうでしょう。自然と建物、さらには人や文化との融合が生み出す建築空間は、ライトが理想とした「有機的建築」の思想にも合致するはずです。
ライト的な建築風景など、
見所を巡る散策コースを
提案


◆水原 雅乃 さん
私達の調査では、※2現在の経路だけでなく、もっといろんなアングルからこの建物を楽しめることがわかりました。建築当初とは周辺の景観が様変わりしてはいますが、特に※3西側からの眺めは大地性が感じられ、ライト的な建築風景としてお薦めです。さらに、桜や紅葉シーズンの観賞スポットなども含めて、ヨドコウ迎賓館周辺を芦屋市の新しい散策コースとして提案したいと思います。
※2 阪急芦屋川駅から北へ、開森橋を渡ってライト坂を登るという
   経路が一般的。
※3 開森橋を渡らず、芦屋川沿いに直進すると、建物を西側から
    眺望可能。

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